日本フィル鹿児島公演

指揮　ピエタリ・インキネン〔日本フィル首席客演指揮者〕

今、国際舞台で活躍し、注目を集めている指揮者ピエタリ･インキネンはフィンランド出身。
シベリウス音楽院でヨルマ･パヌラ、レイフ･セーゲルスタムらに師事した。2008 年ニュージーランド交響楽団の音楽監督に就任、ニュージーランドでのツアーとNAXOS へのレコーディングが大絶賛され、2010 年11 月のヨーロッパツアーではソリストにヒラリー･ハーンを迎え、ウィーン、ルツェルン、ジュネーヴ、フランクフルト、ハンブルク公演で大成功をおさめた。
インキネンはまた2009 年９月より日本フィルハーモニー交響楽団の首席客演指揮者も務める。
　これまでに、ライプツィヒ･ゲヴァントハウス管、バイエルン放送響、ケルン西ドイツ放送響、マッジオ･ムジカーレ、スカラ座管、ウィーン放送響、ロッテルダム･フィル、イスラエル･フィル、BBC 響、バーミンガム響、フランス放送フィルに客演し、ヴァディム･レーピン、ヒラリー･ハーン、ピンカス･ズーカーマン、ニコライ･ズナイダー、ジャン= イヴ･ティボーデ、アレクサンダー･トラーゼ、エリザベート･レオンスカヤといったソリストとのコラボレーションも成功させている。
　オペラの分野においてもフィンランド国立オペラにて《エフゲニー･オネーギン》を含む３作品を指揮。ベルギー王立モネ劇場では、ピナ･バウシュ舞踊団との《春の祭典》で、ベルリン国立歌劇場、バイエルン州立歌劇場で《エフゲニー･オネーギン》を指揮してデビューし大成功をおさめた。また、2013 年１月からは、パレルモ及びメルボルンで《ニーベルングの指輪》全曲演奏の企画が進んでいる。
　録音も積極的に行っており、NAXOS レーベルにニュージーランド響、ボーンマス響と共に録音したラウタヴァーラ、シベリウス、ブラームス、サイモン･オニールとEMI レーベルに録音したワーグナーのアリア･アルバムはそれぞれ高い評価を受け、各方面より絶賛されている。NAXOS よりシベリウスの交響曲全曲もリリースされており、注目を集めている。
　日本フィルとは初共演にして首席客演指揮者就任を決定づけた2009 年録音の「チャイコフスキー交響曲第４番」、2010 年録音の「マーラー交響曲第１番《巨人》」2012 年録音の「マーラー交響曲第５番」をリリースしている。

ヴァイオリン　三浦 文彰

　2009 年世界最難関とも言われるハノーファー国際コンクールにおいて、史上最年少の16 歳で優勝。国際的に大きな話題となった。現在、最も将来が嘱望されるヴァイオリニストである。
　東京都出身。３歳よりヴァイオリンを始め安田廣務氏に、６歳から徳永二男氏に師事。2006年４月、ユーディ・メニューイン国際ヴァイオリンコンクール・ジュニア部門第２位。2009 年10 月、ハノーファー国際コンクールにてこれまでの史上最年少で優勝。同時に、聴衆賞、音楽評論家賞も受賞。
　これまで、宮崎国際音楽祭、シュレスヴィヒ= ホルシュタイン音楽祭、メニューイン・フェスティバルなどに参加。ハンブルク北ドイツ放送響、ウィーン室内管、ニュルンベルク響、ユタ響などと共演するなど国際的な活動を展開している。2012 年には、プラハ・フィルとの日本ツアーを成功裡に終え、2013 年４月にはシュトゥットガルト放送響との東京公演を行った。
　2013 年は、フィラデルフィア管との共演も決定しており、オレゴン響、ブラジル響、ハンブルク北ドイツ放送響、フランクフルト放送響、ミルウォーキー響、ローザンヌ室内管との共演も予定している。
　現在、ウィーン私立音楽大学に入学、パヴェル・ヴェルニコフ氏のもとで研鑽を積んでいる。2009 年度第20 回出光音楽賞受賞。2011 年５月にはCD デビューも果たした。
　使用楽器は、NPO 法人イエロー・エンジェルより貸与されたJ.B.Guadagnini 1753 ExKneisel である。